京都の町境界を描き「両側町」を眺めてみる('24.05.26)#
京都四条烏丸あたり、小さな町がたくさんある#
京都の四条烏丸あたりを歩いていると、少し先に進むと、電柱に表示された町名がすぐに変わっていく。 小さな町がたくさんあって、ほんのちょっと歩くだけで、違う町に入る。
そこで、標準地域コード 一覧 | 国勢調査町丁・字等別境界データセット の京都府から、京都市の町境界データ(TopoJSON)をダウンロードして、地図上に描いてみた。 一目瞭然、中京区を中心とした辺りは、町と町の境界が見えないくらい、小さな町が多くあることがわかる。
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# foliumパッケージを使う
import folium
# TopoJsonデータ
topojson_files={
'上京区':'r2ka26102.topojson',
'左京区':'r2ka26103.topojson',
'右京区':'r2ka26108.topojson',
'東山区':'r2ka26105.topojson',
'西京区':'r2ka26111.topojson',
'中京区':'r2ka26104.topojson',
'下京区':'r2ka26106.topojson',
'伏見区':'r2ka26109.topojson',
'山科区':'r2ka26110.topojson',
'南区':'r2ka26107.topojson',
'北区':'r2ka26101.topojson'}
# 中心とする緯度経度
kyoto = [35.003732868274874, 135.756665888083]
# 地図を作る
def create_map(zoom_level):
fmap = folium.Map(
location=kyoto,
zoom_start=zoom_level,
attr='OpenStreetMap & GeoNLPプロジェクト'
)
for k,v in topojson_files.items():
topojson_path = './data/day_240526_'+v
folium.TopoJson(
data=open(topojson_path, encoding='utf-8'),
object_path='objects.town',
name=k
).add_to(fmap)
folium.LayerControl().add_to(fmap)
return fmap # 表示
create_map(13)
格子模様に走る通りに対し、45度回転した町の境界線#
さらに拡大して眺めて見ると、南北東西に走る京都の道に対して、街の境界は傾いた菱形になっている。 町の境界線が描くデカルト座標系は、道路が作るデカルト座標系な世界線に対して、ほぼ45度に回転していて美しい。
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create_map(16)
通りに面して町ができた「両側町」#
この構造の原因は、まず平安京の通りが「格子模様」に作られたことがある。 そして、それから年月を経た15〜16世紀頃に「通りに面した=通りを共有する場所が”同じ町”となる、「両側町」が生まれたことにより、この幾何学的な美しさが生まれた(京都市による解説(下図も)。
町境界を地図に描いてみると、歴史が浮かびあがってきたりするのは、とても面白い。
日本における町割の歴史は、律令国家における条坊制に基づく都城(京)の建設に遡る。京都の原点となった平安京もこうした都市計画の上で成り立った都市で南北に区切られた40丈(約120m)四方からなる「町」が碁盤上に並べられていたが、実際には数町規模に及ぶ公卿の邸宅や四行八門制と称された南北の通りにのみ面するように1町の内部を区切った庶民の住宅など様々な敷地割があった。この形態も中世には崩れ、1つの街区が四面からなる四面町が形成され、その四面のそれぞれが自立して「丁」と呼ばれるようになり、更に道路を挟んで向かい合わせた丁同士が結びついて1つの区域を構成する両側町へと移行するようになる。これは、京都の庶民、特に商工業者の発言力が高まってその便宜によるところが大きいとされている。
図 8 京都市による町形成の解説#